柏崎 直巳
このたび、2016年6月1日に麻布獣医学園役員の任期満了に伴う理事長の選任が行われ、理事長に再任いたしました柏崎でございます。前期に引き続き、微力ながら、麻布獣医学園の発展のために全力を尽くす所存でございますので、皆様のご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。
麻布獣医学園は、昨年、創立125周年を迎え、建学の精神である「学理の討究と誠実なる実践」の下、獣医学、畜産学、動物応用科学、生命科学および環境科学に関する専門の知識を教授研究し、その応用力の展開を図るとともに、進んで学術の進歩と国民生活の向上に寄与し、平和社会の建設に貢献することを実践してまいりました。本学園は、1890年(明治23年)に與倉東隆先生が東京市麻布区(当時)の曹渓寺内に設立された「東京獣医講習所」が起源であります。そして、1947年(昭和22年)に現在地(神奈川県相模原市中央区淵野辺:当時は神奈川県高座郡相模原町)に移り、1950年(昭和 25年)に麻布獣医科大学として開学し、1980年(昭和55年)に麻布大学と改称いたしました。その後も学園は様々な変遷を経て、今日の「麻布大学」及び「麻布大学附属高等学校」に発展してまいりました。
さて、現在の本学園を取り巻く経営環境は、急速な少子高齢化、グローバル化およびICT化の影響による大学間競争の激化により、非常に厳しくなっております。このような環境の中で、本学園が社会のニーズにより的確に合致した教育研究を展開し、社会でより存在感のある学園となるよう努力しなければなりません。そのために、「学生・生徒第一主義」を徹底し、さらには本学園の教育研究の理念である「地球共生系 〜人と動物と環境の共生をめざして〜」を、なお一層深化させ、「地球規模に考え、社会に貢献する」を実践することが重要と考えております。
そして本学園が、この厳しい経営環境下で益々発展し、創立150周年を迎えることができるように、今期の理事会としては、「学生・生徒第一主義」を具現化させるための基本経営戦略を策定し、これに基づいた、以下の2項目について重点的に取り組んでまいります。1) 学園組織の活性化を図り、教員と職員の協働を促進し、全教職員の能力を最大限に発揮させる組織改革を目指します。2) 財政基盤の強化を図り、より質の高い教育研究を展開いたします。そのための具体策として、「高大一貫・連携の強化」、「麻布大学附属動物病院の活性化」、「(仮)ピッグリサーチセンターの設立・運営」、「資産の効率的な運用」などに努めていく所存です。
以上、全力を傾注して任に当たりたいと存じますので、今後関係各位の一層のご指導、ご支援を重ねてお願い申し上げます。
Facebookより転載